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がんの半数は生活習慣の改善で予防可能、米研究
全てのがんの約半数は健康的な生活をすることによって予防可能だとする論文が、28日の米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(Science Translational Medicine)」に発表された。

 これによると、米国の死亡原因としてがんは心臓病に次いで2番目に多く、2012年には163万8910件の新たながん診断が下され、57万7000人ががんで死亡すると予想されているが、運動や食習慣の改善、禁煙を心がければ、がんによる死者が全体で半分になる可能性があるという。

例えば、米国での肺がんの4分の3は禁煙によって予防できる可能性があるという。

 米国の全てのがん発症件数のうち約30%は喫煙に、約20%は肥満に原因があるとされている。

医療費と生産性の低下分を合わせると、がんは米国に年間2260億ドル(約18兆7000億円)の経済的負担を負わせている。

 子宮頸がんや肝臓がんは原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)や肝炎ウイルスのワクチン接種によって、皮膚がんは太陽光からの保護対策をすることによって予防可能であることがこれまでに示されている。

社会全体がこういった対策の必要性を認識し、健康的な生活習慣を定着させるために真剣に努力しなければいけないと研究チームは訴えている。

■政策も含めた社会全体の取り組みを

 研究チームを率いたミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)のワシントン大学医学部(Washington University School of Medicine)サイトマンがんセンター(Siteman Cancer Center)の疫学者グラハム・コルディッツ(Graham Colditz)氏は「すでに知られている対策に投資すべき時だ」と指摘する。

 しかし、がんは予防できるということに対する懐疑的な見方もあって、がん予防の浸透には数々の障害が立ちはだかっている。

がん研究の多くは予防ではなく治療に焦点を当てたもので、長期的対策よりも短期的な視点になってしまう傾向もある。さらに事態を難しくしているのが経済格差で、貧しい人々は裕福な人々よりも高いがん発症のリスクにさらされがちだ。

 論文の共同執筆者で、同大の医学部とジョージ・ウォーレン・ブラウン社会福祉大学院(George Warren Brown School of Social Work)で人種と民族の多様性について教えているサラ・ゲーラート(Sarah Gehlert)教授は、この大きな社会的不均衡を克服するには政策を変えることが不可欠だと話している。

「公衆衛生分野での25年の経験から私が学んだことは、人々の健康を改善するには政策の変更が必要だということです」とゲーラート教授。

「喫煙に対する規制強化はそのよい例です。ですが、私たちだけで政策を変えることはできません。私たちは事実を人々に伝えることはできますが、もっともっと多くの人が政策変更の必要性を強く訴えることが必要なのです」


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